デイリーレポート(2022年5月13日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は欧州市場序盤までは動かず、欧州市場に入りユーロが対ドル、対円で売りが広がったことでドル円でも売りが目立ちました。その後もユーロ円が大幅安となりドル円はNY市場前場に127.52レベルの安値をつけました。引けにかけてはユーロ円が下げ止まり買い戻しの動きとともに128円台前半へと戻して引けました。

ユーロドルは前日NY市場以降の急速なドイツ10年債利回りの低下から上値が重くなっていましたが、フィンランドがNATOへの加盟を申請したことから西側とロシアとの国境がスカンジナビア半島東側まで延びることとなりロシアは反発。緊張が高まることであろうこともユーロ売りの材料となりました。

ドル円はユーロ円の下げに追随する下げとなっていますが、ユーロドルが一段安となる可能性を考えるとユーロ円も下がると考えざるを得ず、3主要通貨ペアともに上値が重たい流れは続くこととなりそうです。ユーロドルは2017年安値1.0341レベルまであとわずかの距離に近づいていますので、早ければ本日にもトライする流れとなり、ここを下抜けると目立ったサポートが無いため、パリティ(1ユーロ1ドル)を目指すこととなるでしょう。

本日は3主要通貨ペアともに戻り売りを考え以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  127.80〜129.30
 ユーロ  1.0295〜1.0405
 ユーロ円 132.80〜134.30



配信日:2022年5月13日