デイリーレポート(2022年5月12日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京時間は130.35前後でほとんど動かず、欧州市場序盤にそれまで底堅かったユーロドルの動きに追随してドル安となり米金利低下と日計りのストップも入り一時129.59レベルの安値をつけました。NY市場に入り予想(8.1%)を超える8.3%のCPIが発表され米金利が急騰後に急反落する動きとともに130.81レベルまで上伸後に129.45レベルまで売り込まれ、引けにかけては130円の大台に近づいてん引けとなりました。

ユーロドルは東京市場からじり高の動きとなっていましたが前日高値をトライしきれない状態でやや上値が重くなり始めたあたりでNY市場入り。強いCPI後の乱高下でユーロドルも1.0502レベルまで下落後に1.0577レベルまで急騰と、CPI直後に1日のレンジをつけに行く展開となりました。引けにかけては改めて売りが強まり1.05台前半へ押して引けました。

米国CPIはピクアウトするとの見方がコンセンサスとなっていたところに、思ったよりも強い数字が出たことで、今後もまだ高止まりするかもしれないといった見方が広がっての乱高下でしたが、本日はPPIの発表もあり、引き続き米国のインフレ指標と金利の動きを気にする展開となるでしょう。

昨日のCPI前後の動きを見ていると、ドル円は着実に上値が重くなってきた印象があり、中期的な調整局面入りとなった感が強まっています。ユーロドルも悪材料が多い割には1.05割れでの買いが根強く上下とも動きにくい流れろなってきました。当面は3主要通貨ペアともに横方向の動きになっていくと見られます。

ということで本日はややドルの上値が重たいもみあいと考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  129.50〜130.20
 ユーロ  1.0505〜1.0565
 ユーロ円 136.20〜137.00



配信日:2022年5月12日