デイリーレポート(2022年4月28日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日も本文のみとなります。

ドルが全面高の一日となりました。ドル円は早朝に若干下押しが先行したものの、前日下げていた米金利が上昇に転じたことや本日の日銀会合を前にした円売りの動きもあった様子です。海外市場に移ってからはユーロドルの下げに引っ張られてのドル買いとなり、NY市場では改めて日銀の緩和継続思惑による円売りが出ていました。

ユーロドルは東京市場では動きが鈍かったものの欧州市場に入りロシアが前日に一部の国に対して天然ガス供給を止めたことを嫌気した売りが強まる動きとなりました。安値を更新するとテクニカルな売りも加わってNY市場前場には1.0514レベルの安値をつけました。

ドル円は本日の日銀会合における緩和継続と5月4日FOMCにおける0.5%利上げの対比からドル買いが見られましたが、ゴールデンウィーク前半前の駆け込み実需によるドル買いもあったと見られます。短期的には129円台前半でいったん高値を見た格好ではあるものの昨日早朝に安値も見た感じで、しばらくは127円割れの買いと129円台前半の売りのレンジの中での動きとなってきそうです。

ユーロドルは前日のポーランドとブルガリアへの天然ガス供給ストップ以降天然ガス価格が一段高となり欧州景気に与える悪影響を懸念したユーロ売りが強まっています。次のターゲットとしては2017年安値の1.0340レベルが視野に入りますが、景気悪化が現実となってくるとECBの引き締めへの転換にも影響が出てくることから、しばらくは売りが強まりやすい流れにあると言えます。

本日はドルが底堅い展開を考え以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  128.30〜129.40
 ユーロ  1.0490〜1.0590
 ユーロ円 135.30〜136.30



配信日:2022年4月28日