デイリーレポート(2022年4月22日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日本文のみとなります。

ドル円は前日に高値から大きめの調整が入った後ということもあって、東京市場では買いが先行、後場に押し目が入った時にもすかさず買いが入ってくるという流れでNY市場昼前には128.71レベルの戻り高値をつけました。しかし、日米財務相会談が控えていることもあって引けにかけては128円台前半に押しています。

いっぽうユーロドルは欧州市場に入りデギンドスECB副総裁がデータ次第で7月にも利上げの可能性と発言したことを受け急騰、1.0936レベルの高値をつけました。しかし、それでも米金利の上昇の方が大きく早いことには変わりがないことから急速に下げに転じ、NY市場では米債利回りが一段高となったことも手伝って行って来いの動きとなりました。

ドル円は前日に調整らしい調整を見たことから、当面は高値圏でのもみあいになってきそうです。また日米財務相会談の結果は日本側からも直近の円安が急激と述べた程度に留まった様子で、特に米国側からの発言は見えてきません。想定された通りで今の米国にとってドル高は輸入物価を抑える効果があることや、為替レートは市場が決めるという大原則に沿って、単に議論で終わったというところでしょう。

そうであるとすれば、今後も押し目買いは出てきますが、昨日のコメントで書いたように円売りポジションもそろそろお腹いっぱいになりつつあり、次の円安トライの前の調整局面入りと見ることが妥当そうです。また昨夜のNY市場では米金利上昇から株式市場が大きめの下げを演じていて、そのことも調整局面に入りやすい流れにしていると見られます。

本日は週末前ということもあって主要3通貨ペアとも横ばいの調整を考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  127.80〜128.90
 ユーロ  1.0800〜1.0875
 ユーロ円 138.80〜139.80



配信日:2022年4月22日