デイリーレポート(2022年4月8日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日も本文のみの更新とさせていただきます。

前日124円超えではドル売りオーダーが出ていたこともあり、東京朝方には売りが先行し123.47レベルの安値をつけました。しかし押し目買いも根強く買い戻しが進む中、海外市場に移ってからは米金利が改めて上昇したことも重なって124.00レベルの高値をつけ、高値引けとなりました。

ユーロドルは東京市場ではじり高後に下げ前日安値をわずかに下回っての欧州市場入り。ECB理事会の議事要旨が公表され、金融政策正常化への措置が即座に必要と状況次第では6月までのAPP増額の修正や早期利上げの可能性からNY朝方には1.0939レベルの高値をつけましたが、米金利上昇に押されて安値圏へと行って来いの動きとなりました。

ドル円は124円超えの売りと123円台半ばの買いとで現状では方向感が出にくくなってきましたが、長期的には日米金利差拡大によるドル高の流れが続くと考える参加者の方が多い状況は変わりません。週末前ということで基本的には昨日のレンジと似たような水準での取引が続きそうです。

ユーロドルはECBも緩和からの転換が明確になってきましたが、対ロ経済制裁による欧州景気原則懸念からスタグフレーションの可能性も高く、積極的にユーロ買いには動きにくく、対ドルで考えると米金利上昇のほうが大きくなるわけで、そのことも買いにくくさせていると言えます。

ウクライナの停戦協議後のトップ会談実現もいつになるのかまったくわかりませんし、しばらくは上がったところでは売りが出るという流れは続くでしょう。

本日はドル円はもみあい、ユーロは上値が重い展開を考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  123.50〜124.10
 ユーロ  1.0830〜1.0890
 ユーロ円 134.10〜134.90



配信日:2022年4月8日