デイリーレポート(2022年4月6日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京朝方にやや下げて海外市場に移るまでは動きが鈍かったのですが、欧州市場序盤に米金利が上昇する動きとともにドル買いが入り、前日高値をわずかに上回りました。NY市場までは再びもみあいが続きましたが、ブレイナードFRB理事が利上げを進める、5月にもバランスシート縮小とらしくないタカ派発言を行ったことで米金利が急上昇、ドル円も123.67レベルまで上昇し高値圏での引けとなりました。

ユーロドルはNY市場までほとんど動きが見られませんでしたが、NY市場のブライナード理事発言による金利上昇を受けてユーロ売り(ドル買い)となり。1.0900レベルまで下押しして安値引けとなりました。

ドル円は本邦財務省筋からの為替市場注視発言でしばらくはドル買いの動きが収まっていましたが、超ハト派のブレーナード理事によるタカ派発言による米金利上昇で123円台後半へと再びドル高・円安の歩みへと戻ったようです。

ここから125円台までは米金利と本邦財務省の発言のどちらが勝るかという流れですが、市場を注視するという第1段階の発言では動きは止められないでしょう。具体的に125円の円安は行き過ぎであるとか、いまの為替水準は日本経済にとって好ましくないとか、レベル感についての言及が無いと反落は期待できません。

ユーロドルはロシア軍によるウクライナ一般市民虐殺からEUによる追加制裁が発表され、その動きが欧州経済を悪化させるとの思惑からユーロが下げてきたところに米ドル買い材料が出たことでユーロドルでもドル買いの動きへと材料が変化した1日でした。

本日もドル買い、特に対円での流れが継続しやすいと見て、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  123.30〜124.30
 ユーロ  1.0850〜1.0930
 ユーロ円 134.60〜135.30



配信日:2022年4月6日