デイリーレポート(2022年4月4日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

金曜のドル円は新年度入りしたことによる外貨買いが東京前場には目立ち、早朝の121.65レベルから昼過ぎには122.73レベルと1円以上円安に動きました。その後は米国雇用統計発表を控えNY市場までは動きは乏しかったものの雇用統計の結果はNFPは若干予想よりも弱かったものの想定内、失業率3.6%をはじめ総じて強い結果であったことからドル円は123.03レベルまで上昇、引けにかけては週末前のポジション調整もあり122円台半ばに押して引けました。

ユーロドルはほとんど動きが見られない1日となりました。ドル円でのドル買いの動きから若干ユーロ売り・ドル買いとはなっていたものの1日のレンジは48pipsに留まり、ドル円とともにユーロ円が動きの中心となっていました。

ドル円は中長期のトレンドは円安で変わらないものの金曜にも財務大臣は為替市場を注視するとの発言を繰り返し、財務省としては最近の円安ペースが速いことにやや懸念しているといったアピールをしていました。しかし、注視しているという発言から円安を懸念という次の段階には懸念度合いを上げてきませんので、市場参加者も結局はトレンドに乗らないとということで下がったところでは買いが出てくるという動きになっていて、これは財務省筋からの口調が変わらない限り今週も続くと見られます。

ユーロドルは停戦協議がその後首脳間の協議に進んでいないことから動きが鈍くなっています。ニュースとしてはウクライナ軍が健闘している様子が見られるもののロシア(プーチン)が何を考えているのか分かりかねる部分もあり、ゼレンスキー大統領は依然として東部と南部の占領が目的と発言しています。今週すぐに解決ヌ向かうとも思えず、どちらかというとECB関係者による講演においてタカ派発言が続くのかどうか、というほうが相場への影響は大きそうです。

ドル円、ユーロ円は押し目買い、ユーロドルは本日のところはもみあいを考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  122.30〜123.10
 ユーロ  1.1025〜1.1075
 ユーロ円 135.15〜136.00



配信日:2022年4月4日