デイリーレポート(2022年3月31日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日も本文のみの更新となります。

ドル円は東京市場では朝方から実需のドル売りが出たこと、首相と日銀総裁の定例会議があることなどを材料に朝方から急速に水準を下げ、昼過ぎには一時121.31レベルの安値を付けました。その後は121.80レベルをもみあいの中心として狭い値幅でもみあいのまま引けています。

ユーロドルは東京前場はドル円に引っ張られてのドル売り(ユーロ買い)となり、その後もロシアウクライナ停戦期待による買い戻しが下値を支えました。しかし攻撃縮小と言いつつ相変わらず攻撃を続けていることからロシアに対する信頼は薄く積極的に好材料とはしにくい様子でした。またECB関係さによる年内複数回利上げの可能性というタカ派発言によりユーロは底堅いままで引けました。

ドル円は月曜の125円が依然として短期的な高値となったことや実需の売りも出ていることから仕掛けてドルを買っていた向きが利食いに動き、またコストの悪いドル買いは投げさせられたという値動きです。長期的には円安トレンドは変わらないものの、首相と日銀総裁との会議で為替については特に話していないとは言っているものの警戒感もあるようです。

首相というよりも財務大臣含め財務省の為替担当の意見は政府にも上がってきているはずですから、今後何か出てくるとすれば円安牽制発言になります。日銀総裁がこれまでの円安論者を変えるかどうか、市場参加者はかなり気にしてはいるようです。

ユーロは引き続き停戦の行方が最大の材料ですが、次回ECB理事会に向けて更なるタカは発言が出てくるかどうかは重要でしょう。本日はドルの戻り売りが出やすいと見て、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  121.40〜122.50
 ユーロ  1.1135〜1.1200
 ユーロ円 135.80〜136.90



配信日:2022年3月31日