デイリーレポート(2022年3月30日配信)
本日、本文のみの更新となります。
ドル円は月曜に目先の高値となりそうな125円台を見て達成感もある中、昨日朝方には財務官と米国財務次官代行との会談において、為替も大きな問題として取り上げたとの発言も出て上値が重くなっていました。東京後場には買い戻しも見られましたが戻りは鈍く、欧州市場以降はユーロドルの大幅高とともにドルが売られ、NY前場には一時121.97レベルの安値をつけました。引けにかけては123円に近づいての引けとなりました。
ユーロドルは東京市場ではほとんど動きが見られませんでしたが、イスタンブールで行われているロシアとトルコとの停戦協議に双方から進展が見られるとの発言があり、両国の首脳会談実施に向けて調整が行われるとの報道にユーロドルは大幅高、NY前場に1.1137レベルの高値をつけました。引けにかけてはまだどうなるかわからないといった慎重な見方も出て1.10台後半で引けています。
ドル円は通貨当局である財務省からは今月に入って既に4回目の為替市場を注視する発言が出て、トーンはまだ弱いものの円安に対する警戒感を滲ませる表現です。昨日は米国財務省の次官も為替についておそらくは円安スピードに懸念を示したと思われ、月曜の125円台は短期的には高値となったと見られます。
昨日も書きましたが弱い通貨として売り込まれる流れになるのか、強さを取り戻せるのか微妙な水準での取引が続いていますが、もう一段トーンを強めた円安牽制発言をしないと130円、140円と思いのほか早く進行する懸念があり、そのあたりを金融機関から意見を集めているであろう財務省、日銀がどのように考えるのか次第です。
ユーロドルは停戦に向けて協議が進展したことを好感し、リスクオフの巻き返しからユーロ高、株高、金安、原油安とわかりやすい値動きを見せました。ただ、実際には首脳会談待ちということになりますので、このままユーロ買いが続くのかどうかはもう少し待つ必要があるでしょう。プーチンはロシア軍のくせ員と国内からの強い非難もあって、態度を軟化させてきた感じもしますが、これまで状況からすると信じることはできません。引き続き警戒感も持ちながら進展を見守りたいところです。
本日は全般にドルの戻り売りが出やすい流れを考え、以下のレンジを見ておきます。
ドル円 122.25〜123.25
ユーロ 1.1065〜1.1135
ユーロ円 135.75〜136.75