デイリーレポート(2022年3月14日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は円安が進み117円台前半での引けとなりました。材料的には軍事的なリスクを背景とした米ドル買い、今週のFOMCでの利上げといったあたりが大きいのですが、きっかけは年初来高値116.35レベルを上抜けたことによるテクニカルな買いが出たことでしょう。その後は押しらしい押しも挟まずにほぼ寄り付き安値高値引けの一日で終わりました。

ユーロドルは欧州市場前場までは動意薄ではあったものの上値が重たい展開が続きましたが、プーチンがウクライナとの交渉で前身と発言したことから一時的に買われ1.1043レベルをつけたものの、その後特に何も出ずウクライナ側が前進を否定したことで反落。週末前の警戒感もありてこなかったことから引けにかけて1.0902レベルまで水準を切り下げて安値圏での引けとなりました。

ドル円は1月に付けた年初来高値を上抜けたことで、2016年12月のトランプラリーによるドル高値118.66レベルを視野に入れる展開となってきました。引き続き軍事懸念によるドル買いと以前からの日米金利差拡大によるドル買いとで今週もFOMCに向けて底堅い展開が予想されます。

ユーロドルは停戦協議に期待したいところですが、金曜のヘッドラインを見てもロシア側からのニュースは基本的に嘘報道という認識でいたほうがよさそうです。ウクライナ側から出てくるニュースも全てが真実というわけではありませんが、それでも信頼度ははるかに高いでしょう。引き続き事態の進展がない限りユーロは売られやすいでしょうし、今週にはロシアの最初の利払い停止といったニュースが入ってきそうですから、買われたら売りです。

本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  117.30〜118.10
 ユーロ  1.0860〜1.0940
 ユーロ円 128.00〜128.70



配信日:2022年3月14日