デイリーレポート(2022年3月8日配信)
週明けもウクライナ情勢が市場参加者の焦点となりましたが、ロシアへの追加制裁のうちロシア産原油の禁輸措置を材料に原油をはじめエネルギー価格が高騰、特に欧州景気に与える影響が最大の注目材料となっています。
NY原油は早朝の取引で一時130ドル台とパニック相場になったものの、その後は110ドル台後半での推移、しかし今後も高止まりするであろうことは確実で世界経済は高インフレ下での景気減速懸念を抱えることとなります。
またNYタイムにウクライナとロシアの停戦協議が行われるため期待感は強かったものの、結局は目立った成果は無く引き続きロシアによる攻撃、それに対して西側諸国の金融経済制裁強化という流れは変わっていません。
為替市場ではドル円は終日ドルがじり高の展開を辿りましたが、これは金曜の下げに対しての調整の動きであったと考えられます。今後の事態悪化の可能性を考えると軍事力を背景として米国資産買いが続きやすく、ドル円でも有事のドル買い状況が続きやすいはずです。
ユーロは最も悪材料が揃っているため、全ての通貨に対して売られやすく、ユーロドルは2020年安値を視野に入れて上値の重たい展開が続きます。
本日は基本的にドル買いをベースにしつつも、ユーロ円での戻り売りがドル円については上値も抑える展開が考えられますので、以下のレンジを見ておきます。
ドル円 115.05〜115.65
ユーロ 1.0820〜1.0920
ユーロ円 124.75〜125.90
配信日:2022年3月8日