デイリーレポート(2019年9月27日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日のドル買いの動きに対する調整が目立ちNY市場まではじり安の展開が続きました。NY朝方に107.43レベルの安値をつけましたが、NY後場以降はあらためてユーロドルに売りが入り、それに引っ張られる形でドル円ではドル買い、107.96レベルと日中高値を更新後にやや押しての引けとなりました。いっぽうユーロドルは、東京前場は買いが先行したものの上値は重く欧州市場の序盤には今月3度目のトライで1.0927レベルを下抜けました。しかし、にわかショートが多かったこともありその後は1.0967まで反発、NY市場後場に改めて売りが強まり1.0909レベルと2017年5月以来の安値をつけ若干戻しての引け。

なお、英国議会では相変わらずの首相と野党の対立という構図でブレグジットの不透明感が増してきていますが、本日英国とEUのそれぞれの離脱担当相が会談を行うことになっているため、何か新たな進展が見られるかどうかが注目されます。

ドル円は上下ともにオーダーが厚そうな値動きとなっていますが、トランプ大統領の弾劾調査において、ホワイトハウスの内部告発も出てきていることから、これまでと異なり懸念が広がったように思えます。いまのところ市場には目立った影響は出ていませんが、仮に何かを隠しているという告発が事実だとなると、金融市場は大きくリスクオフに傾くリスクがあり、ドル円は上がったところを売っている方が取れそうな感じがします。本日も戻り売りスタンスで107.90レベルをレジスタンスに107.50レベルをサポートとします。

ユーロは3度めのトライで1.0927を抜けたと思ったら急反転で、日中ショート勢がきらされたところからが本当の売りとなりました。1.0909までの下げで止まってはいますが、ファンダメンタルもテクニカルもユーロを買うことは難しく、ブレグジットに関する不確定要因がなくなるまではポンドとともに売られやすい地合いが続きそうです。本日も戻り売りを基本に考えユーロドルが1.0888〜1.0935、ユーロ円は117.25〜117.85とします。

レポート全文は http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf

週足チャートは http://www.ascendant.jp/gain/daily/Weekly.pdf



配信日:2019年9月27日