デイリーレポート(2022年3月3日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は一貫して上昇の動きとなりましたが、東京市場ではウクライナ南部におけるロシア軍の動きを懸念したユーロ売りの動きからドル買い、海外市場では停戦協議に期待した動きから株高となり、ドル円は従来型の株高・円安の動きとなりました。

ユーロドルは東京市場では下げていたものの海外市場に移ってからは停戦協議期待とまだ先だとの失望で上下に動きやすい流れとなりました。基本的には不透明な状況は変わらず上値は重たいものの、方向感は出にくくなっています。

注目のパウエルFRB議長の議会証言では3月FOMCで0.25%の利上げを支持すると具体的な上げ幅に言及されたこと、またその後のFOMCでは0.5%幅の利上げもありうるとの発言もあり、3月FOMCについてはこれで織り込み済みとなった印象です。

各国首脳や国連、公的組織など各所からプーチン(*)への避難が強まりジョンソン英首相は戦争犯罪と明言、また英議会では拍手が禁止されているにもかかわらずウクライナ大使に対して全議員が起立拍手で応援と今後もロシアに対しての制裁、非難は続くでしょう。

またバイデン大統領の一般教書演説でもロシアのウクライナ侵攻を強く非難し、プーチンと呼び捨てにしました(*)が、米国も今後の情勢次第でさらなる制裁に動くことは間違いありません。引き続き冷戦型リスクオフによる米国債と米ドルの買いが出やすい地合いに変化はありません。



配信日:2022年3月3日