デイリーレポート(2022年3月4日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日本文のみの更新となります。

ドル円は欧州市場前場まではユーロドルの下げとともにドル買いの動きが続きました。黄酒市場前場には115.81レベルの高値をつけましたが、それ以降はユーロ円の下げにも引っ張られてポジション調整の売りとともに東京朝方の水準へと下押し、引けにかけては115.38レベルと日中安値を更新し安値圏での引けとなりました。

ユーロドルはロシア軍によるウクライナへの攻撃が続く中で終日じり安の展開を続けました。ロシア・ウクライナ間の協議では民間人が避難するルートを設置すること、協議は継続して行うことは決まったものの、両国間の隔たりは大きく、プーチンも強硬姿勢を示していることから、一時1.1033レベルと2020年5月以来の安値をつけ、引けにかけてはやや戻しています。

本日は米国雇用統計もありますが、引き続きウクライナ情勢が最大の焦点となっています。ロシア軍がウクライナ最大の原発を管理下に置くなど、不穏な状況が続いていますし、攻撃も継続中であることを考えると、情勢は何も改善していません。万が一のことも考えると、軍事力を背景とした米国資産が安全資産ということは変わりません。

為替市場では有事のドル買いという状況が対ユーロを中心に継続しやすいということになります。週末もロシアが攻撃をやめることは無いでしょうから、引き続き警戒感が強く、週末越えのポジションには要注意です。予想レンジは来週から再開したいと思います。



配信日:2022年3月4日