デイリーレポート(2022年2月21日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京前場に米露外相会談が行われる可能性から株式市場が上昇、リスクオンの動きからドル円も円安に動きました。しかし、その後は全く動きが見られず、米露外相会談も実際に実施されない限り安心できないとの見方も根強く上値が重たいままの週末クローズとなりました。

ユーロドルは東京市場では若干底堅い動きとなっていましたが、現時点でウクライナ情勢が改善しているわけでも無いことから週末前のリスク回避のユーロ売りが目立つこととなりました。さらにロシア側からは軍事演習を延長するとの発表があったり、ウクライナ東部でウクライナ軍と親ロシア派勢力との攻撃情報などもあり、不透明な情勢のままでの週末クローズとなりました。

週末にはホワイトハウスがロシアはウクライナに侵攻する決定を下したと発言し、週明けは警戒して始まりましたが、マクロン大統領は米露による会談が行われると発言しリスクオフの巻き返しで始まっています。ただ、金曜と同じで実際に階段の日時が決まり正式に発表されない限りは安心はできません。ホワイトハウスは米露首脳会談開催に原則合意としつつもロシアは全面攻撃の準備をしていると警戒感を緩めることはできない状況です。

おそらくはロシア側もいったんはテーブルにつき会談が実施されるとは思いますが、問題はそこでロシアが侵攻しないという合意を取れるかとなると、なかなか難しいのではないかという点です。これまでも会談は行われ継続するという発言は出ていますので、今回もその繰り返しになるようであれば、その後は改めて侵攻警戒となります。

本日は朝から色々とニュースが出ていますが、現時点ではすぐにウクライナへの侵攻は無さそうだというリスクオフの巻き返しで株高、ユーロ高、円安という動きです。それでも各市場とも金曜高値圏ではいったん売りも出てくると見て、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  114.80〜115.25
 ユーロ  1.1320〜1.1370
 ユーロ円 130.20〜130.80



配信日:2022年2月21日