デイリーレポート(2022年2月15日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円はウクライナ情勢に懸念はあるものの週末に何も無かった安心感からややリスクオフの巻き返しが先行しました。ただ情勢が不透明なことから上値も重く東京後場以降は再び円高となり、欧州市場昼前には115.01レベルと金曜安値をわずかに下回りました。その後NY市場に入るとロシア外相が西側諸国との対話継続を示唆したことでリスクオン、ウクライナから16日にもロシア侵攻の可能性との発言でリスクオフとリスクオンオフが忙しい展開となりましたが、株価は上下を繰り返し、ドル円は115.75まで上昇後に押すという流れでした。

いっぽうユーロドルはNY市場でのリスクオン材料に一時的に買い戻される場面も見られましたが、ほぼ終日上値が重くじり安の展開が続きました。ウクライナから16日という具体的な日付が出てきたことで、それまでは安心できないという流れになりそうです。

ドル円は日銀の指値オペは水準が離れていたことから応札は無く、しばらくは金利上昇があればまた指値オペをするであろうというアナウンス効果というところです。それよりもウクライナ情勢がどうなるか、そして荒っぽい株式市場がどうなるか、その結果でリスクオンオフの動きで円の動きが決まるという試合が続くでしょう。

またユーロも基本的にウクライナ次第ですが、ウクライナ情勢が落ち着いても今度は米金利に目が向かいやすくユーロドルが下げやすい流れは変わらずです。そしてユーロ売りとリスクオフの円買いとなると最も上値が重くなってくるのがユーロ円で、ユーロ円は引き続き戻り売りが出やすい展開となるでしょう。

本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  115.05〜115.60
 ユーロ  1.1285〜1.1340
 ユーロ円 130.10〜130.85



配信日:2022年2月15日