デイリーレポート(2022年2月8日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は金曜雇用統計後のドル買いの動きを受け115.38レベルまで買われたものの金曜高値は超えられず、欧州市場では114.91レベルまで下押しする動きとなりました。その後は再び買い戻しが入ったものの114円台後半の買いと115円台半ばの売りに挟まれ動きにくそうな一日となりました。

ユーロドルも雇用統計後のドル買いの動きから上値が重くなるいっぽうでECB理事会後のユーロ買いの余波も残っていて高値圏でもみあいの一日となりました。ラガルドECB総裁の講演ではインフレリスクに言及しつつも資産買い入れ終了前の利上げは無いと若干理事会後の会見よりもトーンダウンした感じでしたが、やや売られた程度で引けにかけては買い戻しも見られました。

ドル円は次の材料として米国CPIを待ちたい様子が伺えますが、CPIは10日とまだ時間があります。それまでに動きが出てくるには冒頭にも書いた上下のオーダーを抜けていく必要がありますが、きっかけとなるとしたら株式市場の動きとなりそうです。その株式市場が動く材料となると、ウクライナ情勢は気になるもののすぐに動きは出てこないと思えます。

昨日の仏マクロン大統領と露プーチン大統領の会談では今後数日が正念場としたものの一定の進展は見られた様子でプーチン大統領はそのことに言及しました。マクロン大統領は本日ウクライナを訪問し、その後改めてプーチン大統領と会談する予定となっています。

4月のフランス大統領選に向けてのポーズという面は強そうですが、来週にはドイツのショルツ首相もプーチン大統領と会談予定で、オリンピック期間中は各国首脳がロシアと協議して落とし所が無いものかを探っていく流れのようです。一連の会談が終わるまでは材料としにくいため、本日も方向感は出にくそうです。

基本的に昨日のレンジを中心として、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  115.00〜115.45
 ユーロ  1.1410〜1.1460
 ユーロ円 131.50〜132.05



配信日:2022年2月8日