デイリーレポート(2019年9月20日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は日銀の発表を前に株価に沿って、高寄り後に急速に水準を切り下げる展開となりました。日銀は現状維持と予想通りの結果ではあったものの、結果を見て更に円買いの動きとなり一時107.77レベルの安値をつけました。その後は目立った動きは無く、NYの引けまで107.95レベルを中心に狭いレンジでのもみあいのまま引けました。いっぽうユーロドルは、東京前場のドル円の下げからドル売りユーロ買いが先行、その後のスイス中銀の現状維持でスイス買いとともにユーロも買われましたが、その後の英中銀MPC後にはポンドが下げる動きとともに下押し。NY市場では方向感がはっきりしないまま引けています。

ドル円は株価の下げと、日銀の現状維持が円買い材料となりましたが、ECB、FRBともに利下げに動き中で日銀もひょっとしたらという思惑に対する調整と見て良さそうです。ただ、NY市場では10月の米中通商協議に向けて、迅速な合意が無い場合には関税を引き上げるというトランプ大統領の発言にダウが下げましたが、為替市場には目立った影響は出ていません。108円台半ばでの上値が重たかったことを考えると本日は戻り売りが出やすい流れです。108.10レベルをレジスタンスに107.60レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルは周辺国の金融政策会合に上下はしたものの前日のレンジの中での動きに留まっています。NY市場ではユンケル委員長が10月末までにブレグジットで合意できるとバックストップ条項削除の可能性に言及したことでポンドが買われる動きとなりましたが、ユーロには思ったほどの影響は出ていません。ドル円でのドル売り、ユーロドルでのユーロ買いとどちらもドル売り方向での反応の鈍さとなっていますが、その分週末を前にしたポジション調整が起きやすいとも考えられます。ユーロドルは押し目買いを考えて1.1040〜80、ユーロ円はニュートラルな展開を考え119.10〜119.50とします。

レポート全文は http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf

週足チャートは http://www.ascendant.jp/gain/daily/Weekly.pdf



配信日:2019年9月20日