デイリーレポート(2022年1月27日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日本文のみの更新となります。

ドル円はFOMCを控えて株価が底堅かったこと、また声明でタカ派発言が出るという思惑もありドル買い戻しが進み、FOMC前には114.30前後の水準になっていました。ユーロドルもドル円ほどでは無いもののドル買いの動きからやや水準を下げての取引が続きました。

FOMCは市場参加者の予想通りに次回3月のテーパリング終了と同時に利上げを行うことを示唆する内容となりました。現時点では3,6,9,12月の年内4回利上げがコンセンサスとなっていますが、今後の経済状況次第で利上げ回数が増えるのではという思惑が出てくる可能性はありそうです。

FOMCの結果を受け米金利が上昇、為替市場はドル買いで反応し、ドル円は114.70レベル、ユーロドルも1.1235レベルへとドル買いが進みました。いっぽうで緩和から引き締めへの転換が近づいていること、バランスシート縮小の前倒しと増額の可能性を嫌気して株式市場は売られてのクローズとなりました。

しばらくはFOMC後の動きを続けるのでしょうが、ウクライナ問題もあり株式市場が一段安となってくるとリスクオフによる円買いも加わってきそうです。地政学リスクもありドル買いは対ユーロで、いっぽうで円も買われやすいという動きになると、中期的にはユーロ円の一段安がもっとも起こりそうな展開と思われます。

本日はNY引け後もドル買いの動きとはなっているものの、株式市場が一段安となっていることから、3主要通貨ペアともに戻り売りのスタンスを考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  114.25〜114.75
 ユーロ  1.1195〜1.1245
 ユーロ円 128.20〜128.80



配信日:2022年1月27日