デイリーレポート(2022年1月26日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

前日にダウが急落急反騰を見せた後ということもあって株式市場は神経質な展開となっていましたが、為替市場はウクライナ問題を懸念してユーロドルが下落、週間安値を下回りテクニカルな売りも入ったことからNY前場には1.1263レベルの安値をつけました。しかし売り手が短期筋の仕掛けと見られたこと、本日にはFOMCを控えていることもあって引けにかけては欧州市場序盤の水準に戻しました。

いっぽうドル円は前日に113円台半ばで買いにぶつかったこともあり、どちらかというと底堅い印象ではあったものの114円台前半では売りも出てと横方向の動きに終始した一日となりました。

ウクライナ問題はすぐに武力行使も米国とロシアによる合意もなさそうですが、緊張が高まった状態が続く限り地政学リスクとしてのユーロ売り、また株式市場にとっては悪材料となり、リスクオフによる円買いという流れが続きます。通貨の強弱として円>ドル>ユーロという序列を考えつつ、その時々の動きを考えるということになりそうです。

FOMCについてはサプライズは無いものと思われますが、市場参加者がタカ派タカ派とバイアスをかけている中では、ハト派的な内容が出た場合の方がインパクトは強そうですが、おそらくはそれも無く3月利上げもほのめかす可能性はあるでしょう。ただこればかりは結果待ちとなりますので、本日の為替市場は株式市場を見つつも基本的には動きたく無い一日となります。

株式市場はハト派ならば買いを期待するでしょうが、ウクライナの緊張を考えると買われたところは絶好の戻り売りとされそうですし、為替も3主要通貨ペアとも買われたところでは売りという動きになると見ています。今日は予想コアレンジは特に示さないでおきます。



配信日:2022年1月26日