デイリーレポート(2022年1月12日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日NY後場買い戻しの流れを受けて底堅い展開で始まりました。東京後場にやや下押しする場面も見られましたが、パウエルFRB議長再指名の公聴会においてタカ派寄り発言が出るのではとの思惑に改めて買いが入り、NY前場に115.68レベルの高値をつけました。公聴会での発言は措定内でそれほどタカ派寄りでも無かったことから引けにかけてはじり安となり東京朝方の水準に押して引けました。

ユーロドルは東京市場ではやや底堅い程度の動きとなっていましたが、欧州市場ではドル円同様にドル買いの動きが見られ、NY市場前場に1.1313レベルの安値をつけました。その後もドル円同様にドル売りとなりましたが、ユーロドルは前日高値を超えたことでストップオーダーも入り1.1375レベルまで上昇後に若干押して引けました。

最近は金融機関の発言を中心にタカ派コメントが続いたことで昨夜の公聴会は逆に利食いのきっかけとなった感じもしますが、今夜は米国CPIも発表され予想の7.0%(年率)を超えてくるようだと改めてタカ派な見通しが出てくることとなるでしょう。ただその場合には米金利上昇が株式市場にとって悪材料と見られ、リスクオフから円高という影響が為替市場に出てくるのではないかと考えています。

本日はドル円、ユーロ円を中心に戻り売りを考えることが良さそうなので、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  115.00〜115.50
 ユーロ  1.1335〜1.1380
 ユーロ円 130.70〜131.20



配信日:2022年1月12日