デイリーレポート(2022年1月13日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は注目のCPIを前にNY市場まではほとんど動きが見られませんでした。CPIは予想通りの年率7.0%となったことで、10年最利回りはやや低下、ドル円もドル売りで反応しました。その後週間安値を下回るとストップオーダーも巻き込みながら一段安となり114.38レベルまで下げた後にやや戻して引けました。

ユーロドルもNY市場までは動かず、CPIに反応してユーロ買いの動きとなりました。ユーロドルは1.1453レベルまで上昇後、そのまま高値圏での引けとなりました。

昨夜のCPIは予想通りだったことから短期筋がいったん利食いのドル売りを入れたという印象です。ただ絶対的な水準自体が高いことに変わりはなく、今後も利上げ前倒し思惑が出やすい状況に変わりはありません。直近ではその前倒し思惑がやや進みすぎた事もあったための反応だったと言えそうです。

中長期的には今後利上げが始まると株式市場は下げる可能性が高く、その場合にはリスクオフの円買いとなると見ていますので、これまでのように単純に利上げ思惑=ドル買いという流れにもならないと見られます。短期的には116円台でいったん高値を見た後の調整局面にあり、もみあいの水準を模索しているといったところです。

本日は昨日の下げの後ということからドルの戻り売りが出やすいと考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  114.30〜114.80
 ユーロ  1.1425〜1.1475
 ユーロ円 130.95〜131.35



配信日:2022年1月13日