デイリーレポート(2021年12月15日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では前日海外市場の下げに対する調整で買いが先行、欧州市場序盤には前日高値を超え113.75レベルをつけました。欧州市場ではユーロドルの買いに引っ張られてNY朝方には113.43レベルと日中安値をつけましたが引けにかけてはユーロドルとともにドル買いの動きとなって113.76レベルとわずかに日中高値を更新して引けました。

ユーロ度rは東京市場では若干上値が重たい流れでしたが欧州市場に入ると目立った材料が無い中で買いが目立ち1.1300レベルにあった日計りのストップオーダーも巻き込んで1.1324レベルの高値をつけました。しかし本日から続く金融政策決定会合を前に行って来い、引けにかけては日中安値を割り込み1.1254レベルの安値をつけました。

本日NY市場のFOMCを前に動きは鈍くなってくると考えられますが、テーパリングの加速(倍増して3月終了)、金利見通しは2022年末で2回というところが現在のコンセンサスとなります。パウエル議長は発言をうまく使って市場参加者の総意を形成させる動きがうまいようですから、おそらくはその通りの結果となり、特段大きな動きは出てこないように思えます。

仮にコンセンサスとは異なる結果となった場合には、一時的に動きが出てくると思われますが、明日には英中銀MPCとECB理事会を控えていることもあって一気に方向性が出てくるとも思えません。ただ、コンセンサス通りでもこれまで織り込んできた流れは為替市場ではタカ派的=ドル買いという流れで来たことを考えると、イベント後には一時的なドル買いの動きがあったとしても、利食いのドル売りが出やすくなるのではないかという気がしています。

FOMCもありますので本日は予想レンジはあげないでおきます。



配信日:2021年12月15日