デイリーレポート(2019年9月10日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は終日堅調な動きとなりました。東京市場ではこれといって目立った材料は無かったものの106円台後半でわずかずつ下値を切り上げる展開となり、海外市場に移ってからも買いが先行する流れが続きました。NY市場ではユーロ円の買いとムニューシン財務長官による米中通商協議に対する楽観的な見通しも加わり、107.28レベルまで上昇後に高値引け。いっぽうユーロドルは、NY市場までは小動きながらも底堅い展開。NY市場の朝方にドイツが規制を回避して財政支出を検討との観測記事に一時1.1068レベルの高値をつけましたが、引けにかけてはやや小緩んで引けました。

ドル円は目立った材料は無いもののリスクオフ要因がやや遠のいていること、またテクニカルに先週高値を超えてきたことからNY引け後もドル買いが先行するウロ旗となっています。107円台でのターゲットは107円台半ばがいったん買いの波が収まりそうな水準ではあり107.50レベルを超えての上昇にはもうひとつ材料がほしいところです。本日は107.50レベルをレジスタンスに107.10レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロはドイツ財政の観測記事で持ち上げられましたが、昨日は英国の経済指標が強かったことや、ブレグジットに対して様々な思惑も入り乱れ、ECB理事会まではポンド材料も気にかかります。しかし現在はEU側の判断に委ねられている部分も多く、英国側の材料だけで一喜一憂できるような状況ではありません。日程的には英国議会が本日から閉会に入るため、ポンドも落ち着き次は木曜のECB理事会に向けての思惑が主要因なってきそうです。現時点では包括的な大規模緩和策を期待している市場参加者が多いため、そのとおりであっても、期待はずれになってもいったんポジション的にはユーロ買いに動きやすいと見ています。本日は基本的にユーロはもみあい、ユーロドルが1.1025〜65、ユーロ円は118.25〜75とします。

レポート全文は http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf

週足チャートは http://www.ascendant.jp/gain/daily/Weekly.pdf



配信日:2019年9月10日