デイリーレポート(2021年10月28日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日本文のみの更新となります。

東京市場のドル円は株価の上値の重さと歩調を揃えて上値が重たかったものの104円台前半の狭い値幅で鈍い動きが続きました。しかし欧州市場序盤にドル円、クロス円で急速に水準を切り下げ円買いの動きが目立ちましたが、時間的に日経先物の下げよりも円高の方が早かったので大口の円買いが出たと見られますが、それに先立って下げていた商品価格が引っ張ったという見方が多かったようです。ただ、それも驚くほどの動きでもなくオーダーが薄い中でストップを引っ掛けたというところではないかと思います。その後、NY市場前場に113.39レベルまで水準を切り下げましたが、引けにかけては113円台後半へと戻しています。

ユーロドルは東京市場では動かず、黄酒市場序盤にユーロ円の下げとともに売りが先行したものの下げきれず。その後NY市場ではドル売りの流れとともに買い戻しが入ったものの上げきれずと、1.16を挟んで安値圏でもみあいのまま1日を終わりました。

ドル円は114円台半ばの売りと113円台半ばの買いとに挟まれてもみあいが続いていますが、あえて言うならばやや上値が重く調整の売りを試させたいといった動きが続いています。今のところどちらにも簡単には抜けそうもありませんが、長期的なドル高トレンドそのものには変化がないため、下げきれないとなるとどこかで再び買いが強まる流れへと変化していくでしょう。

ユーロドルは今夜のECB理事会を前にもみあいが続きそうです。欧州でもインフレ懸念がある中でドイツは景気減速懸念もあり、他の欧州諸国も決して好調というわけでも無いことから緊急購入枠の減少から先のテーパリング議論が12月に行われるかも疑問ですし、おそらく利上げはまだまだ先のステージということで、何もサプライズがなければユーロは売られやすい流れにあると考えられます。

本日も3主要通貨ペアともにやや上値が重たい動きを考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  113.30〜113.80
 ユーロ  1.1570〜1.1625
 ユーロ円 131.50〜132.10



配信日:2021年10月28日