デイリーレポート(2021年9月27日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日の流れを受けてドル買いが先行する中で実需のドル買いも加わり後場には110.57レベルの高値をつけました。その後欧州市場序盤に一時的に利食いの売りに押されたものの、海外市場に移ってからは米金利が上昇する動きとともに改めて買いが強まり110.79レベルまで高値を切り上げ、そのまま高値圏での引けとなりました。

ユーロドルは東京市場からじり安となっていたものの、ドル円とともにユーロ円にも買いが入っていたため値幅は伴いませんでした。NY市場に入る前に米金利の上昇によるドル買いがユーロドルにも見られ1.1701レベルの安値をつけ、引けにかけては若干戻して引けています。

ドル円は水曜東京朝方の安値から一貫した上昇トレンドを続けていますが、既に1円67銭目立った調整も無いままにドル高・円安の動きが続いています。8月11日高値110.80レベルを明確に抜けられるかどうかが今週前半のテクニカルな注目点となります。月末月初の実需の動きや要人発言を含めイベントも多い一週間で、日柄的にもボラティリティが上昇しやすい週となりますので、その都度上下に振れやすい状況となりそうです。

ユーロは日々の動きがあったとはいうものの、先週はFOMCから議長会見にかけてのレンジがほぼ週間レンジとなり、その後若干安値を広げたものの週間レンジは72pipsとかなり値幅が狭い週となりました。昨日がドイツの総選挙で、それの結果待ちというほどのことも無かったかと思うものの、SPDが16年ぶりに第1党となることでどこと連立を組むのかが、当面の話題となるでしょう。米金利だかに加え、ユーロ圏の名手であるドイツの政治変化も今後の材料となりそうです。

本日は週末前のドル円でのドル高傾向が速すぎた感が強く調整が先行しやすく、またユーロドルもややドル安・ユーロ高の地合いの中でユーロ円の売りも重なり引き続き横方向へのもみあいとなりやすいでしょうから、本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  110.35〜110.80
 ユーロ  1.1705〜1.1735
 ユーロ円 129.40〜129.85



配信日:2021年9月27日