デイリーレポート(2019年8月29日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

昨日もドル円は小動きに終止しましたが、東京市場では105.60レベルに年金等と思われる大口の買いがあり、誰も下値を試さない状況でした。NY市場に入りダウがマイナス圏からプラス圏へと上昇する動きに沿って106円台前半まで水準を切り上げましたが、106円台前半の上値も重く、方向感が無いままに引けました。いっぽうユーロドルは更に動きが乏しく終日のレンジはわずか25pips、イタリアで5つ星と野党の民主党で再度コンテ首相擁立の方向が見えてきましたが、動きにはつながりませんでした。

ドル円は、どうも105円台半ばに代理介入と思われる大口のドル買いオーダーがあるようです。この手のオーダーはいったんは相場の動きを止めるのですが、オプション絡みの防衛買い同様に、大きなオーダー自身が磁石のように動きを引き寄せるものです。また、現時点でのドル買いはどちらかというとトレンドに逆らう方向なので、鉄板サポートというわけにはいかないでしょう。当面は上下ともに抑えられる展開が続きそうですが、引き続き戻り売りを考えています。本日は106.10レベルをレジスタンスに105.60レベルをサポートしますが、もしも下抜けした際には走る可能性に注意が必要です。

ユーロドルも方向感がはっきりしない動きにくい展開となってきましたが、9月のECB理事会までは基本的に上値が重たい展開となりやすいことに変わりはありません。また、政治的にもブレグジットやイタリア政権の行方がユーロの上値を抑えやすくしています。本日は方向感は期待できないものの、やや上値の重たい流れを考え、ユーロドルが1.1060〜1.1100、ユーロ円は117.10〜65のレンジとします。

レポート全文はこちら http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf

週足チャートはこちら http://www.ascendant.jp/Weekly.pdf



配信日:2019年8月29日