デイリーレポート(2021年9月13日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では堅調な日経平均株価の動きを受けてユーロ円とともに円売りの動きが先行しました。欧州市場序盤には109.99レベルの高値をつけたものの110円の大台はトライできず、その後はNYの引けまで109円台後半の狭い値幅の中でのもみあいに終始しました。

ユーロドルはどう今日市場では動意薄、欧州市場序盤にユーロドルにストップオーダーを巻き込んだ買いが入ったものの1.1850越えでは売りオーダーも見られすぐに下の水準へと押しました。海外市場ではNY市場には入り発表された米国PPIが予想よりも強かったことからユーロドルでのドル買いとなり、1.1808レベルまで水準を下げ安値引けの週末となりました。

ドル円は金曜は110円の大台が重たい印象でしたが、8月末以降の動きを振り返ると109.60レベルの買いもしつこく基本的に109円台半ばよりも下の買いと110円台前半での売りに挟まれる展開には変化が見られません。今週は明日の米国CPIを見た上で来週22日のFOMCに向けての思惑で動きが出てきそうですが、金曜も複数の地区連銀総裁からタカ派発言が出たものの目立った動きにはつながりませんでした。

いっぽうで木曜のECB理事会でPEPP縮小は決めたものの、ラガルド総裁は緊急対応枠の縮小でありテーパリングではないことを強調、通常購入枠の見直しは12月理事会としたことでECBの緩和縮小思惑を牽制しました。このことからFOMCでのテーパリング思惑が高まるとユーロドルでのドル買い(ユーロ売り)につながりやすいと見られ、明日以降の動きが重要になってくるでしょう。

本日は若干ドルが底堅い展開を考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  109.80〜110.15
 ユーロ  1.1785〜1.1825
 ユーロ円 129.65〜130.05



配信日:2021年9月13日