デイリーレポート(2021年9月10日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日高値圏でザラ場ベースの反転パターンを形成していましたが、東京前場にネックラインを下抜けたことで一段安の流れとなりました。その後110円の大台を割り込み、NY市場では米金利が低下する動きとともに再びドル安の動きとなり109.62レベルの安値をつけそのまま安値圏での引けとなりました・

ユーロドルはECB理事会を前にして東京市場ではドル円に引っ張られたユーロ円の売りと緩和縮小思惑のユーロ買いとが拮抗、その後欧州市場に入りユーロ買いが徐々に勝っての理事会待ちとなりました。理事会の結果はPEPPの買入規模を縮小と発表され、直後は1.1841レベルの高値をつけましたが、ラガルド総裁会見でテーパリングではなく微調整であり次の動きは議論していないとPEPPの調整のみにとどまることを示したことで反落。1.1805レベルの日中安値をつけた後に1日のレンジの中間での引けとなりました。

ドル円は今回も110円台前半は売りという結果になりましたが、ここから下げても109円台前半も買いという状況は変わらなそうです。ユーロドルもイベントを通過したことと、思ったよりはハト派的な総裁会見を受け、上値が重たい週末相場となってきそうです。こうなってくると、米金利と株式市場を見ながらと為替市場は他市場の動きを見ながら調整の週末を迎え、来週以降は米国CPIからFOMCに向け米国の金融政策に注目が移っていきそうです。

本日は基本的にNY終値近辺でのもみあいを考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  109.60〜109.95
 ユーロ  1.1805〜1.1840
 ユーロ円 129.65〜130.05



配信日:2021年9月10日