デイリーレポート(2021年9月14日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京市場のドル円は日経平均株価の動きに沿って前場はもみあい後場は上昇の動きとなりました。欧州市場序盤に110.16レベルの高値を付けましたが、欧州市場に入り日経先物が売りに転じたことやNY市場では米金利低下によるドル売りの動きもあって大台を割り込んだ後は上値の重たい地合いのままで引けました。

ユーロドルは東京市場ではドル円同様のドルの動きを見せユーロドルはじり安の動きとなりました。1.18割れにはストップオーダーも入っていた様子で一時1.1770レベルまで水準を下げましたが、米金利低下とともに買い戻しが目立ち日計りの買い戻しも加わり東京早朝の水準に戻す行って来いとなりました。

本日は注目の米国CPIが発表されますが、予想は前月より若干の低下となっているものの依然として前年比5.3%と高い水準です。前月の数字(5.4%)を超えてくるようだと来週のFOMCに向けてテーパリング思惑を高める材料とされやすいでしょう。ブラックアウト前の先週金曜の地区連銀総裁の発言はタカ派が目立ちましたので、FOMCメンバーの多数が前回の年内開始(11月FOMC決定が本命)からさらにタカ派へと傾くきっかけとなるかもしれませんので注目度はかなり高いと言えます。

ドル円は相変わらずもみあいで動かず、ユーロドルは先週のECB理事会後はやや売りが先行しやすい流れとなっています。本日も基本的にこれまでの地合いを維持しつつCPIの結果で米金利が振れれば、その方向にドルが動きやすいという流れでしょう。ここでは想定内の数字が出てくる前提で以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  109.75〜110.10
 ユーロ  1.1780〜1.1825
 ユーロ円 129.65〜130.05



配信日:2021年9月14日