デイリーレポート(2021年9月9日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は前日に米金利上昇をきっかけにドル高の動きとなっていましたが、昨日もドル高の流れを継続し、後場には一時110.45レベルの高値をつけました。しかし欧州市場に入りダウ先物が大きく下げる流れに沿って110.14レベルまで下げましたが、ダウ先はすぐに買い戻しが入るとドル円も再び底堅い動きとなりましたが、NY市場では改めてダウの上値が重くドル円もやや水準を下げての引けとなりました。

ユーロドルは東京市場ではドル同様にドル買いユーロ安が目立っていましたが、欧州市場のダウの下げではドル円以上にユーロ円の売りが強かったこともあってユーロ売りの流れを継続しました。本日のECB理事会を前にユーロは短期筋の利食い売りが出ていることもあってNY前場には1.1802レベルの安値をつけ、若干戻して引けています。

ドル円は米金利が前日とは逆に反転下降に転じる動きもあって上値が重たい流れとなっています。昨日の高値は最近の直近の高値圏こそ超えたものの、8月11日高値110.80レベルを明確に抜けない限りは上昇に転じたとまでは言えませんし、110.50よりも上の水準ではまだドル売りオーダーも残っていた様子です。

本日はECB理事会と総裁会見次第でユーロドルが大きく動く可能性もあり、米金利と株式市場に動きが出ていなければ、ドル円もそれまでは大きな動きは出にくそうです。ユーロドルは昨日NY後場の水準でもみあいを続けそうですが、緩和縮小思惑は依然としてありますので、どちらかというと押し目買いが入りやすい流れです。

本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  110.00〜110.35
 ユーロ  1.1810〜1.1840(理事会まで)
 ユーロ円 130.10〜130.40(同)



配信日:2021年9月9日