デイリーレポート(2021年8月3日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は東京市場では動かず、欧州市場では先行してじり高となっていたユーロドルに追随してやや上値の重たい展開となっていました。NY市場に入り、買いが先行していたダウが原油急落を嫌気して一転大幅安、米国10年歳利回りも1.15%台へ低下(債券価格上昇)と全般的なリスクオフの動きに沿ってドル円では円高が進行、109.19レベルの安値をつけ若干戻して引けました。

ユーロドルは東京市場から若干買いが先行する動きとなっていましたが、欧州市場序盤には対ドルだけでなく対円でも買いが目立ち、それぞれ1.1897レベル、130.42レベルの高値をつけました。しかし、NY市場に入りドル円の下げとともにユーロ円でも売りが広がり、ユーロドルも押され買われる前の水準に押して引けています。

ドル円は先週のリスクオフによる円買いの動きが週明けに継続することとなりました。NY市場では株安、原油安、金高、債券高とすっかりリスクオフ一色の流れになりましたが、PGJ(ゴールデン・ドラゴン・チャイナ連動ETF)には新規売りは見られず、引けにかけては落ち着きを取り戻しました。

米国債に限らず長期金利は他国でも下げていてドイツの10年債利回りは2月2日以来の水準へと下げていて、世界的な緩和継続思惑を反映している様子です。米国10年債は7月20日に1.12%台をつけていますので、今後同水準を下回る動きが出てくるかどうか、最近では10年債利回りとドル円との相関が高く20日間ベースで0.8近辺の相関となっているため、雇用統計まではまずは米債、そして株式市場の動きに注意していきましょう。

本日も3主要通貨ペアともに上値の重たい展開を考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  109.05〜109.45
 ユーロ  1.1850〜1.1890
 ユーロ円 129.50〜129.90



配信日:2021年8月3日