デイリーレポート(2021年7月27日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は金曜に続き月曜東京市場でも14日高値110.70レベルをトライしきれなかったこと、また史上最高値更新後のNYダウが先物で利食いに押されて下げたことも重なって欧州市場序盤には110.12レベルまで水準を下げました。その後ダウ先物は上昇に転じ改めて高値を追う展開となったことからドル円も買い戻しが見られましたが、依然として戻り売りも根強くFOMC前の上値トライは難しい様子でした。

ユーロドルは東京市場ではドル安の動きとともにユーロ買いが先行しました。しかし、海外市場に移ってからもポンド買いの動きがユーロの買いにも影響し、ユーロ円での買い戻しも手伝って1.1817レベルまで上昇後にやや押して引けました。

ドル円は110円の大台が底堅くなってきたと同時に14日高値110.70レベルの売りも意識され、どちらかに抜けた方向に動きが出やすい試合になってきたかと思います。ただ今週はFOMCもあり、特に終了後のパウエル議長の会見に注目が集まります。8月はFOMCは無いもののジャクソンホールで市場参加者に広く発言を伝える機会はあり、今週のFOMCと8月のジャクソンホールの注目度が高い状況は変わらないでしょう。

ユーロもECB理事会でのフォワードガイダンス変更が予定通りに行われ、今週は主要国の4〜6月期GDP速報値を気にする向きが多いでしょう。ただ、緩和の継続は市場に約束していることもあり、良い数字が出ても上昇も限られそうですから、徐々に夏休み相場に向かっていく感じでしょうか。

本日はNY終値近辺でのもみあいをベースに全般にやや上値が重たい展開を考え、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  110.05〜110.50
 ユーロ  1.1780〜1.1820
 ユーロ円 129.90〜130.35



配信日:2021年7月27日