デイリーレポート(2021年7月21日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は週初の下げが大きく短期筋のドル売りポジションも膨らむ中で安値が4月安値と7月高値の61.8%押しとなる109.06でピッタリ止められたことも買い戻しを強めることとなりました。NY市場までは109円台半ばを中心に拡散パターンのもみあいでしたが、NY市場ではダウが反発し月曜に下げる前の水準に戻したこともあって109.96レベルまで高値を切り上げ高値圏での引けとなりました。

ユーロドルもドルが底堅くユーロの上値が重たい地合いが続いていましたが、NY市場では1.1756レベルまで水準を下げ前日の安値を下回る動きを見せました。引けにかけてはやや買い戻されたものの、木曜のECB理事会を前に積極的な取引は手控えられていました。

ドル円は目先の安値をつけ反発しましたが、NYダウが行って来いとなったことからドル円も月曜東京前場の109.85/90水準がニュートラルな水準となりそうです。ただ110円の大台超えではまだドル売りオーダーも残っていると考えられ、本日はここから買いが続くようであればカウンターでドル売りを考えてよいでしょう。

ユーロドルに関しては明日のECB理事会で先日の政策点検で決められてインフレ木曜2%、そして一時的な上振れ容認をフォワードガイダンスとして決定すると考えられています。他にも利上げ時期が2023年以降となることを明確に示し、現在の緩和状態継続を強調するという思惑も出ていますが、これは明日の理事会を待たないと、どこまで緩和姿勢を強調するのかはわかりません。本日は様子見が続きやすいでしょう。

本日は円関連は戻り売り、ユーロドルはもみあいと見て、以下のレンジを示しておきます。
 ドル円  109.60〜110.00
 ユーロ  1.1760〜1.1800
 ユーロ円 129.20〜129.65



配信日:2021年7月21日