デイリーレポート(2021年7月19日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京早朝に下押ししたものの前日安値はトライできず、その後はNY市場まで底堅い米金利とともにドル買いの動きが続きました。NY市場朝方に発表された小売売上高が強かったことから110.34レベルの高値をつけましたがそこまで。その後は弱い指標とダウの下げに引っ張られて110円間近まで押しての引けとなりました。

ユーロドルはまったく方向感の無い動きが終日続きました。1.1805レベルをもみあいの中心にレンジも30pipに留まりました。ユーロ円はユーロドルが動かなかったことからドル円とともに上昇後の下げとなりましたが、週初からの下げの流れが再開した動きとなっていました。

ドル円は戻しが110.34レベルまでと、110円台半ばでの上値の重たさを再確認する結果となりました。今朝の早朝の市場ではダウ先物が続落する動きとともにドル円、ユーロ円での円買いが先行しての週明けスタートとなっています。米金利も下げていて、動きとしては株式市場から債券市場へと資金が動いている様子です。先週はS&P500が史上最高値を更新したものの上値も重たい動きが続き、金曜の下げが一時的なものか、当面の高値となるのかを今週初は見極めることとなりそうです。

懸念材料としては経済活動が正常化する中で新型コロナのデルタ株感染が広がり、今後の状況次第では改めて制限が加わる可能性もある点です。英国でも完全正常化を前に感染拡大となっていて、本日に解除される規制後にどのような状況となるのか、ワクチン接種が先行した英国と米国の動向を世界が見守っている段階です。もし、再規制ということになるとテーパリング思惑の後退による金利低下、そして株式市場はリスクオフで売り、為替市場も円相場は円買いという流れが予想されますので、しばらくは警戒しつつ要ウォッチです。

本日は早朝の円高の流れを受けて、以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  109.60〜110.05
 ユーロ  1.1780〜1.1820
 ユーロ円 129.45〜129.90



配信日:2021年7月19日