RE: デイリーレポート(2021年7月14日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日本文のみの更新となります。

ドル円は東京前場こそ株高の動きからドル買いが先行しましたが値幅は伴わず。後場以降はバイデン大統領が香港リスクに言及したこともあって、その後はNYの引けまで株はじり安となりました。そうした中でドル円はNY市場まではユーロ円とともに円買いの動きとなっていましたが、ユーロドルの下げが大きくドルの動きに追随し上昇、110.65レベルをつけ高値圏での引けとなりました。

ユーロドルはここ数日は1.18台後半で上値の重たい展開が続いていましたが、東京後場にはユーロ円の下げもあってじり安。欧州市場ではテクニカルにザラ場ベースでのヘッド&ショルダーパターンの完成が意識される中で、NY朝方に発表された米国CPIが予想よりも強かったことからユーロドルでのドル買い・ユーロ売りが強まりました。ヘッド&ショルダーパターンが完成しテクニカルにも売りが強まり、先週安値を下抜け1.1772レベルへまで下落し安値引けとなりました。

ドル円はユーロドルの大きな下げに引っ張られてのドル上昇となりましたが、先週の下げがを完全に取り戻した動きとなりました。110円台半ばよりも上での引けとなったことでテクニカルには本日も底堅い展開となりそうです。昨夜のCPIはかなり強く果たして一時的なものなのか疑う向きも出てきそうですが、基本的にはパウエルFRB議長の議会証言とベージュブック待ちとなるでしょう。

ユーロドルは来週のECB理事会に向けユーロのポジション調整が中心となってきそうですが、昨夜はドル買いがユーロのテクニカルな売りを誘発し、さらにはストップオーダーも巻き込んだ格好です。本日もユーロは対ドル、対円ともに戻り売りが出やすい流れが予想されます。

本日下のレンジを見ておきます。
 ドル円  110.40〜110.80
 ユーロ  1.1745〜1.1795
 ユーロ円 130.00〜130.45



配信日:2021年7月14日