デイリーレポート(2021年7月13日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は先週末の流れを受けて底堅い地合いでスタートしたものの、ダウ先が下げる動きもありNY市場までは110.10レベルを中心としたもみあいが続きました。NY市場ではダウが回復し史上最高値を更新する動きとともにドル円にも買いが入り110.40レベルの高値をつけましたが、一日のレンジは42銭に留まりました。

ユーロドルは朝方から上値の重たい展開となっていましたが、ダウ先の下げが欧州株にも波及したことや、欧州市場序盤にデギンドスECB副総裁がテーパリングに慎重な姿勢を示したことから一時1.1836レベルの安値をつけました。NY市場ではダウ上昇による欧州株上昇からユーロドルも買い戻されましたが上値も重く1.18台半ばでの引けとなりました。

ドル円は110円台前半に戻してきたものの110.40レベルは大きく下げる前にストップオーダーが出て最初にドル売りのトリガーとなった水準です。同水準まで戻してきたことで、本日のところはドルの戻り売りを狙う水準になったと考えられます。明日のパウエルFRB議長議会証言を前にして動き自体は鈍いままと思います。

ユーロは1.18台後半での上値が重たい展開が続いていますが、来週のECB理事会に向けて先週の政策点検が反映されるであろうこと、また昨日のデギンドス副総裁の発言内容から考えると来年3月までの緊急購入プログラムはそのままで、当面はインフレの上振れも容認するスタンスを示してくるといったあたりの思惑がユーロ売りの材料とされているようです。ドル円の上値も重くなると考えると、ユーロドルよりもユーロ円が売りやすいように思えます。

本日はドル円とユーロ円は下げ方向、ユーロドルは横ばいと見て以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  110.05〜110.45
 ユーロ  1.1840〜1.1880
 ユーロ円 130.50〜131.00



配信日:2021年7月13日