デイリーレポート(2021年7月7日配信)

著者画像
WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は先週末からの上値が重たい流れを継続し終日じり安の展開となりました。ほぼ東京朝方が高値、NY終値が安値となり110.52レベルへと下押ししましたが、値幅自体は狭く46銭幅に留まりました。

ユーロドルも東京市場ではドル円同様にドル安の流れから買いが強まり、前日高値を超えると対ドルだけでなくユーロ円でも買いが目立ち1.1895レベルの高値をつけました。しかし欧州市場に入り欧州委員会がアイルランドに対する英国の態度を問題視し、英国との信頼関係構築を困難と発言したことからユーロは一転大幅安、NY昼過ぎには1.1807レベルの安値をつけました。引けにかけては若干戻して引けています。

ドル円は上値の重たい流れが続いていますが、昨日は米国経済指標が弱く、さらにNYダウが大幅安となったことから一段と上値を重たくする流れとなってきました。東京朝方には日経平均が下げ一時110.40レベルの安値をつけましたが、110円台半ばは先週上昇前に底値固めをしていた水準で、ここを大きく下回ることは考えにくいと思います。

ユーロについては昨日からECBの幹部会合が行われていてインフレ目標等、今後のECBの方向性を決めていく戦略の点検をしています。全ての国の希望に沿うことが困難な状況下、どのような話にまとまるのか、特にインフレ目標での合意があるのかが注目され、本日は動きにくい流れになってくると見ています。

全体として3主要通貨ペアともにもみあいとなりやすく、本日は以下のレンジを見ておきます。
 ドル円  110.40〜110.85
 ユーロ  1.1800〜1.1840
 ユーロ円 130.45〜130.85



配信日:2021年7月7日