デイリーレポート(2019年8月15日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場から前日の株高の動きが止まり下げへ転じる動きに沿ってじり安の展開となりました。海外市場に移ると米国債の利回りは一段と低下し、短期債とのスプレッドがネガティブとなるなど、先行きの景気減速懸念と改めてリスクオフによる米国債や金へ資金が戻る動きが見られました。NY市場後場にはダウが800ドルを超える下げを演じドル円も105.62レベルまで下押し、引けにかけてはやや戻しての引けとなっています。

いっぽうユーロドルはNY市場までは底堅いながらも積極的に買いが入ることもなく方向感がはっきりしない展開が続きました。NY市場では株安の動きがユーロ円の売りとなり、ユーロドルもユーロ円に引っ張られる形で1.1130レベルまで水準を下げ安値圏での引けとなっています。

ドル円は株式市場が前日の上げ以上に下げる動きから105円台へと押してきていますが、他市場に比べて明らかに底堅さが不自然に思えます。何らかの大口のドル買いが出ているようですが、このあたりが一巡しさらに株式市場も下げる動きになると、年初来安値を更新する道へと回帰する可能性が高く、安易なドル買いは慎むべきであると思います。本日は上がっても下がっても売り場となりそうですから、106.05レベルをレジスタンスに105.25レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルは、ユーロ円が上値を抑える展開が続きそうですが、単体で考えた場合には1.11台前半にはまだユーロ買いオーダーが残っていそうです。ユーロドルは上値が重たいもみあいを考え1.1111〜60、ユーロ円はドル円同様に売りの流れを見て117.50〜118.25とします。

レポート全文はこちら http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf



配信日:2019年8月15日