デイリーレポート(2019年8月13日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場が休場となる中でアジア時間は上値が重たいながらも静かな取引が続いていました。欧州市場序盤に香港のデモ隊が空港を占拠し全便欠航となることからリスクオフの動きとなり、株安と円高の動きに動意づき、一時105.04レベルの安値を付けましたが、同時にユーロが対ドル、対円で売られる動きの巻き戻しも入り、その後は105円台前半での小動きが続きました。いっぽうユーロドルは、アジア時間はやや底堅い印象でしたが、欧州市場に入りユーロドルが朝方の安値を下抜けると、ストップオーダーを巻き込みながら急速に水準を下げる動きを見せ、1.12台前半から1.11台半ばへと下落、しかし特段の材料があったわけでもなく、その後は急速に買い戻しが入り、NY市場では1.1231レベルと日中高値を更新し、底堅い動きの中で引けました。

ドル円は、105円の大台トライが出来なかったことから買い戻しも出ていますが、105円台前半で留まっていると早晩年初来安値を割り込む動きに繋がりそうです。中期テクニカルには、年初来高値から6月安値までの下げ、その後8月高値まで上昇ウェッジでの戻し、そして現在の下げという逆N波動を考えます。その場合の100%エクスパンションが103.70となりますので、中期的には104円割れをターゲットとしていると見て良さそうです。本日は105.00レベルをサポートに105.50レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

ユーロドルは欧州市場で急速な下げの後に更に急速な戻しが入る動きとなりましたが、ドル売り要因とユーロ売り要因で綱引きの中で、ユーロ円も円がリスクオフとその巻き返しと、なかなか読みにくい相場となっています。しかし中長期的には欧州を取り囲む材料に新たにイタリア総選挙の可能性も加わり、上がったところでは売りが出てくる展開が続きそうです。本日はユーロドルが1.1195〜1.1240、ユーロ円は117.80〜118.40のレンジとします。

レポート全文はこちら http://www.ascendant.jp/gain/daily/Daily.pdf



配信日:2019年8月13日