デイリーレポート(2021年5月10日配信)
ドル円は米国雇用統計を控え、また東京勢はゴールデンウィークで休みのところもありほとんど動きのないままでNY市場入り。雇用統計を前に仕掛けっぽいドル買いも見られましたがすぐに落ち着き数字待ち。NFPは予想(100万人)を大きく下回る26.6万人、失業率も予想(5.8%)よりも悪化し6.1%となったことでドルは発表直後に108.34レベルまで水準を切り下げました。
その後、発表直後にはテーパリング思惑後退もあって大きく低下していた米金利が徐々に水準を戻す動きとともに108.88レベルの戻り高値をつけ、引けにかけては108円台半ばでもみあいのまま引けました。
ユーロドルも基本的に雇用統計まで底堅いものの小動きに留まっていましたが、数字とともにドル売り・ユーロ買いとなりユーロドルは1.2146レベルへと上昇。その後ドル円とともにいったん調整は入ったもののユーロ円の買いもあり、引けにかけて1.2171レベルまで上昇し、高値圏での引けとなりました。
また6日から始まったスコットランドの総選挙では週末に結果が判明し、独立派が躍進したことから改めて独立の国民投票が行われる可能性など、英国政治にとっての不安材料も出ていますが、週明けのポンドは特に反応は見られず、全体的なドル安地合いが継続してのスタートとなっています。
ドル円は一時的とはいえ4月29日安値108.44レベルを下回ったことで改めて短期的には5月3日高値109.70レベルが高値として意識されることとなります。長期的には年始からのドル高トレンドに変化は無いものの、短期的には戻り売りが出やすい流れとなってきそうです。
ユーロドルも短期的にはドル安・ユーロ高の流れの中で押し目買いが出やすく、また株式市場が堅調なことからユーロ円の買いも目立ち、ドル円以上にユーロドルでの底堅さが目立ってくると考えられます。
本日は以下のレンジを見ておきます。
ドル円 108.30〜108.80
ユーロ 1.2145〜1.2195
ユーロ円 131.85〜132.35