デイリーレポート(2021年4月21日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京前場に107.97レベルと前日安値を下回りましたが、その後はドル円とユーロ円に実需の回と見られる動きが入ったことから反発、また欧州市場序盤にはユーロ円が130.97レベルと2018年10月以来の高値をつける動きに引っ張られて108.55レベルの高値をつけました。NY市場まではもみあいが続いていたものの欧州時間以降、NYダウが大幅安となったことに反応し、東京前場の安値圏に押して引けました。

ユーロドルは東京前場、欧州市場序盤とユーロ円の買いが支えとなって1.2080レベルの高値を付けましたが、ユーロ円がドル円とともに株安から売られた動きによって東京の安値を割り込み1.2023レベルへと押し、安値圏での引けとなりました。

ドル円は108円割れに並んでいた買いオーダーが買った動きに思えますが、おそらくはその下にもまだ買いオーダーは控えていそうです。しかしそれ以上に108円台半ばでの上値の重さを感じさせた一日でした。株式市場は日本では3度目の非常事態宣言を嫌気し、またダウは全世界での感染者数が過去最大となっていることを嫌気しているようですが、これまでワクチン接種進展を背景に買いが先行していたことから調整の売りが出ているという見方でよさそうです。

またユーロに関しては明日はECB理事会があり強すぎるユーロには牽制発言が出る可能性があると考えた参加者による売りも重なったと見て良いでしょう。本日は全体として3主要通貨ペアともにやや上値が重たいもみあいを考え、以下のレンジを示しておきます。
 ドル円  107.75〜108.25
 ユーロ  1.2000〜1.2050
 ユーロ円 129.65〜130.15



配信日:2021年4月21日