デイリーレポート(2021年4月13日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

週明けのドル円は金曜に110円大台乗せに失敗したこと、また日経平均先物が早朝から売りが広がったことを受けて円買いの動きが目立ちました。欧州市場で109.25レベルの安値をつけましたが後が続かず、海外市場では安値圏の狭い値幅でもみあいのまま引けました。

ユーロドルは東京市場ではドル円同様にユーロ円でも円買いの動きが強まったことからじり安の展開となり欧州市場前場に1.1871レベルの安値をつけました。その後は強めの経済指標をきっかけとしたユーロ買い戻しと全般的なドル安の流れからNY市場では1.1919レベルの高値をつけ高値圏でもみあって引けています。

ドル円は徐々に110円の大台の重さが気になってドル買いポジションを落とす市場参加者も増えてきている様子です。長期的にはドル高を見てはいても、いつドル買いに戻るのかがはっきりしないための動きです。現状は0109.20/25以下でドル買いオーダーも入っているため、この買いをこなして下げるかどうかで短期的な方向性が決まってきそうです。本日はこの買いオーダーを試しに行く流れを考え109.15レベルをサポートに、109.55レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

ユーロはドル安の動きもありますが、昨日はポンド買い戻しの動きに引っ張られた面もありました。英国では今週からロックダウン措置が緩和され、一段の景気回復期待も根強いようです。しかし、いっぽうではドイツのロックダウン延長といった発表もあり、ユーロにとっては単純に買いともならないでしょう。先週はユーロポンドが買われていたことを考えると、ユーロポンドの売りにつながりやすいという見方がよさそうです。本日はユーロドルが1.1885〜1.1925、ユーロ円は130.05〜130.45レベルとします。



配信日:2021年4月13日