デイリーレポート(2021年4月14日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日、本文飲みの更新となります。

東京市場のドル円は株価と歩調を揃え昼過ぎまでは株高+円安となり109.75レベルの高値をつけました。後場以降は調整が入り欧州市場序盤には実需のドル売り売りも重なって早朝水準へ行って来いでの海外市場入りとなりました。NY市場の朝方には強めのCPIに反応して一時ドル買いが強まる動きとなったものの長期金利が大幅に低下する動きとともにドル売りが強まり109.02レベルまで水準を下げ安値引けとなりました。

ユーロドルは東京市場ではドル円の動きに引っ張られてユーロ売り後にやや買い戻される動きとなっていましたが、欧州市場序盤の円高の流れでユーロ円の売りも出たため、上値の重たい流れのままNY市場に入りました。CPIに反応して直後に1.1877レベルの安値を付けましたが、米金利の動きとともに急反転し、1.1956レベルまで上昇し高値圏での引けとなりました。

ドル円は東京市場で買われていたため、その後のドル売りで日計りのドル買いがかなり投げさせられたという印象ですが、昨日のCPIを見ていると比較がコロナショック直後ということもあり、ある意味季節要因的に強い数字は続くものの、その後は収まっていくというFRBの見方を辿っていく可能性が高そうなイメージを持たせる動きでした。金利は抑えられ株式市場も比較的安定、為替市場はドル安と米国の政策的に望ましい流れになっていますが、これがずっと続くのかとなると、ある程度の時間をもって観察していく必要はあるでしょう。

目先の動きとしては先週の安値に並び、東京の早朝には109円を割り込んできたことでドルの上値の重たい流れが続きやすくなります。本日は109.20レベルをレジスタンスに108.70レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルもドル安の流れの中で1.19台半ばまで上昇してきました。1.20の大台乗せにはドル安要因だけでなくユーロ買い要因も必要となってきますが、欧州での金融緩和と新型コロナによるロックダウン延長といった動きを見ていると、まだ上がったところでは売りも控えているのではないかと見ています。本日はユーロドルが1.1925〜1.1975、ユーロ円は129.90〜130.35レベルとします。



配信日:2021年4月14日