デイリーレポート(2021年4月12日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京朝方からじり高の展開を辿りましたが、それまでのドル売りが一巡したこと、また米金利上昇に伴いNY市場朝方には109.96レベルの高値をつけました。しかし110円の大台は上値が重く、米金利も下降に転じたことから109円台半ばに押しての週末クローズとなりました。

ユーロドルも基本的にドルの動きとしてドル円と歩調を揃えていました。東京市場からNY朝方まではじり安、1.1867レベルの安値をつけた後はやや戻して引けています。ユーロに比べドル円の上昇ペースが速かったこともあってユーロ円は週の高値圏に近づいて引けました。

先週のドル円は週初から下げる動きが続きましたが、それまで市場参加者の多くがドル高・円安に傾いていたことの反動と見られます。また110円の大台は簡単には割らないだろうという見方も多かったため、6日にあっさりと110円を割り込んだことでかなり利食いも出ていました。シカゴ通貨先物の円売りポジションも6日時点では若干円売りが減っています。
ここからはいったんもみあいを挟んで改めてドル高に回帰すると見ることが自然ですが、相関が高い米金利の動き次第ではもみあいも長引く可能性があるでしょう。本日は109円台後半でのもみあいを考え109.40レベルをサポートに109.90レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

ユーロドルは1.18台半ばの買いと1.19台前半の売りに挟まれて横方向に動いていますが、ドル安の分ユーロドルは若干底堅い動きになっています。週初はユーロももみあいを継続しやすく、ユーロドルが1.1870〜1.1915、ユーロ円は130.25〜130.70レベルとします。



配信日:2021年4月12日