デイリーレポート(2021年4月9日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

ドル円は東京市場では上値は重たいものの狭い値幅での取引が続いていましたが、欧州市場に入り米金利低下とともに前日安値を下回りました。その後もNY市場朝方までドル売りが強まり一時109.00レベルの安値をつけ、引けにかけてはやや戻しています。

ユーロドルも東京市場では底堅いものの小動き、欧州市場に入りドル円の売りがユーロ円にも波及して下押しする場面もありましたが東京時間の安値は抜けられず。その後はドル安の動きとなってユーロドルもNY市場で1.1928レベルの高値をつけ若干押して引けました。

ドル円は思った以上に下げた印象ですが、短期的に円売りポジションが積み上がっていたことによるポジション調整が続く中で、米金利低下がテクニカルに安値抜けという動きにつながりました。ただ長期的なドル高トレンドには未だ変化はないことを考えると、目先の安値は見た感じがします。本日は109.15レベルをサポートに109.60レベルをレジスタンスとします。

ユーロドルも最終的には米金利低下によるユーロ買い相場となりました。ただ、昨夜公開されたECB理事会の議事録でも緩和策、特に4月以降の債券購入加速についても言及されていて、積極的にユーロ買いという動きではありません。ドル安とともにユーロ安の再開もきっかけ次第というところです。本日は週末ということもありやや上値の重たいもみあいを考え、ユーロドルが1.1885〜1.1930、ユーロ円は130.00〜130.40レベルとします。



配信日:2021年4月9日