デイリーレポート(2021年3月30日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京市場では週明け早朝に買いが先行したものの金曜高値は越えられず、実需のドル売りと上値の重たい株価の動きもあって後場には109.37レベルの安値をつけました。その後は一貫してドルがじり高の展開を辿り米金利上昇とともに引け間際には109.85レベルと金曜高値に並んで高値圏での引けとなりました。

ユーロドルは終日1.17台後半の狭いレンジの中で方向感が無い状態が続きました。ただ、米金利上昇によるドル買いの影響もあり、どちらかというとユーロの上値が重たい流れとなっていました。

ドル円は金曜の高値と並んで高値引けとなりましたが、109.85から大台110.00に向かっては距離は近くて遠いといった値動きになると考えられます。110円手前には実需も含めてドル売りオーダーが並んでいるいっぽうで、110円の大台乗せを見たい向きの買いも出ていて、このバランスがどちらに崩れるかというところです。既にある程度のドル買いは進んでいると思いますし、株式市場も金曜以降、ヘッジファンド破綻に伴って不安要素が多く、110円を見てもすぐに反落というパターンになるのではないかと考えています。本日は109.60レベルをサポートに110.01レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

ユーロドルはもみあいが続いていますが上値が重たいことも事実で引き続き一段安を考える参加者が多い状態です。材料的にもユーロの悪材料は多いものの週末のイースター休暇に向けて取引は細ってくるでしょう。明日の四半期末の動きは注意ですが、それを過ぎると基本的に動きは出にくくなります。本日も基本的に上値の重たいもみあいを考え、ユーロドルが1.1750〜1.1790、ユーロ円は128.90〜129.40とします。



配信日:2021年3月30日