デイリーレポート(2021年3月24日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

本日本文のみの更新とさせていただきます。

ドル円は米金利の低下もあって東京市場から上値の重たい展開となっていましたが、欧州市場に入り月曜早朝の安値を下抜けるとストップオーダーも加わって一時108.41レベルの安値をつけましたが、下値も固くユーロドルの下げに引っ張られて東京後場の水準に戻したあとはユーロ円の売りに押され若干下げての引けとなりました。

ユーロドルは東京市場では上値は重たいものの動きが鈍いままでしたが、欧州市場序盤にレーンECB理事が緊急債券購入プログラムは着実に増加との発言を受けユーロ売りが強まりました。その後もユーロは対ドル対円で下げが都筑、NY市場ではユーロドルが1.1842レベル、ユーロ円も128.60レベルの安値をつけ、そのまま安値圏での引けとなりました。

ドル円は109円台前半での上値の重さからじり安の展開となり、一時的に売りは強まったものの先週高値圏からのザラ場ベースでのレジスタンスへと戻す動きとなり現状は緩やかなウェッジを形成している下降チャンネル内での動きになったと言えそうです。そうなると本日も上下ともに限定的な動きとなり、108.70レベルをレジスタンスに108.30レベルをサポートとする流れになりそうです。株の下げもドル円では円買いに作用しますが、108.30レベルは年初からの上昇チャンネルを抜けたラインが位置しますので、同水準では買いが出やすくなると見ています。

ユーロドルはパリのロックダウンやドイツのロックダウン延長と強化というネガティブな材料が目立つ中で、ECBによる債券購入プログラムに改めて言及されたことで、欧州金利の低下思惑もユーロ売りにつながりました。ユーロドルは年初来安値の1.1836レベルを目指す流れにありますし、株式市場の動きからユーロ円ももう一段の下げが出てきそうです。本日はユーロドルが1.1810〜60、ユーロ円は128.20〜128.70とします。



配信日:2021年3月24日