デイリーレポート(2021年3月11日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

東京市場のドル円は前日の下げに対する調整と値頃感によるドル買いの動きに実需買いも加わり後場には108.92レベルの戻り高値をつけました。しかし109円台に戻せなかったこともあり、日計りの利食い売りや改めてドル売りから入る参加者も出る中、NY市場では来週の日銀会合で長期金利に対する点検との話が金利上昇容認と取られ108.34レベルまで円買いの動きに。その後買い戻しも見られたものの引けにかけてはじり安となり安値圏に押して引けました。

ユーロドルも東京市場ではドル買い(ユーロ売り)となっていたものの、ドル円の買い同様ユーロ円でも円売りの動きが強かったため、対ドルでの動きは鈍いままでした。欧州市場に入るとドル買いの動きが転換しドル売り(ユーロ買い)となり、NYの引けまで上下しながらも1.1930レベルまで上昇し高値引けとなりました。

ドル円は109円台までの上昇ペースが早かったことに加え、月足レベルでの長期レジスタンスで反落したこともあり、短期的にはいったん高値を見たと言えます。長期的にはレジスタンスラインを明確に上抜けることは110円台乗せと見て良いでしょうから110円台に乗せる動きが出たら、2015年からのドル安トレンドは終わりとなります。今はそう言った意味でも非常に重要な水準にあると言えます。本日も火曜以降の調整が続きやすいと見て、108.65レベルをレジスタンスに108.15レベルをサポートとする流れを見ておきます。

ユーロドルもドルの動きとしては火曜以降はドル売り(ユーロ買い)の動きが中心ですが、そこにドル円に追随しやすいユーロ円の売買が加わって振幅は小さめといった展開となっています。本日も引き続き同様の流れを続けると見て、ユーロドルが1.1910〜1.1960、ユーロ円が129.10〜129.50とします。



配信日:2021年3月11日