デイリーレポート(2021年3月10日配信)

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WRITER 山中康司
代表理事
金融リテラシー協会は、日本の金融立国化に貢献し、日本の新たな未来を創造するために設立された協会です。 詐欺にあわない知識、お金を活かすための知識、ふたつの知識の普及・啓発を行い、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献し、金融経済教育の分...

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ドル円は早朝からドル買いが先行し、東京前場には109.23レベルの高値をつけました。しかしドル円と相関が高い米金利は既に下げ始めていて欧州市場序盤にドル円は米金利相場に追随する流れとなりました。欧州市場序盤に108.56レベルまで下げたあとはNY市場で108.97レベルまで買い戻しも見られたものの、109円台が目先の高値となったことから利食い売りに押されて108.42レベルへと押して安値圏での引けとなりました。

ユーロドルも基本的にドル円同様にドルの動きとなりました。東京前場には前日安値をわずかに下回り1.1836レベルの安値をつけましたが底固めの動きとなり、欧州市場序盤にユーロ買いが強まり1.1916レベルまで上昇。NY市場ではユーロ円の売りも出てもみあいのまま引けています。

ドル円は昨日示した2015年の高値125円台からのレジスタンスラインが109円台前半から半ばに位置していたことも意識されたようでそのレジスタンスから反落する動きとなりました。またここまでのドル買いの動きで直近で買いの動きを加速させたのは上昇チャンネルを上抜け急角度な上昇となった107円台乗せです。このラインは比較的急角度で上がっていますので、当面は107円台半ばから109円台前半のレンジの中で、米金利や来週のFOMCと日銀会合に向けての思惑といった金利要因が引き続き主材料となりそうです。本日はもみあいを考え108.30〜108.80のレンジとします。

ユーロドルもドル高の流れがいったん終わりユーロの買い戻しが目立っています。こちらも米金利を見ながら明日のECB理事会が控えていることもあり、動きが鈍くなってきそうです。ECBでも欧州長期金利の上昇に対して議論はされるでしょうから、明日の理事会後の動きは注意です。本日はもみあいを考え、ユーロドルが1.1870~1.1920、ユーロ円が128.90~129.40とします。



配信日:2021年3月10日